窓霜の記憶

窓霜の記憶

全国的に厳しい寒さが続いていますね。北海道も最高気温が零下の毎日です。

子供の頃のこの時期、朝、窓ガラス一面にできた羊歯の模様の窓霜が、朝日にキラキラと照らされて、それはそれは美しい光景でした。今では住宅も気密性が良く 、結露した水滴が凍ることもなくなり暖かく快適ですが、この美しい模様が見られなくなったのは残念なことです。

しかし今でも、厳寒期の朝、車を出す時には、フロントガラスの内側が凍って、綺麗な氷の模様を見ることができます。車が発進するまでのわずかな時間、この美しい模様を惜しみながら、溶けていくのを眺めるのも、この時期ならではの楽しみです。

窓霜や雪の結晶の美しさを木版画で表現したくて、冬になると悪戦苦闘しています。自然の造形美を絵にするのは難しいですね。昔見た窓霜の模様と、樹氷のイメージを重ねてみました。